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誰かと共に

アンティークの瓶は

時代も場所も越えて

物として存在し


時には誰かの元で

時には誰にも出会わず

想像もできない時空の流れの中

過ごしてきたのだと思います


その瓶で作る香りもまた

誰かの手元に渡れば

私と言う作り手の意識を越えて 


その出逢った誰かとその香りが

お互いが影響し合って

その人自身の香りになるのだと思っています


香りが

その人の意識を抜けた先にある

何かに作用し


人もまた

物質としての香りの持つ振動に

作用を与える


なので同じ番号のブレンドでも

きっと持っている人によって

香りもまた微細に形を変えていき

その人の助けになったり

また助けられたりしながら

共に時を過ごしていくのだと思っています


作り終えて発送する時は

行った先で愛しまれると良いなと

いつもそんな気持ちになります


そして

私の会ったことのない誰かの元で

香りがその人の生活の一部として

または人生の一コマとして

受け入れてもらえることが

不思議でもあり嬉しくもあります



長い時を経て

香りも人も

いなくなった時に

また瓶は1人になり

誰かまた違う人に

愛しまれているかもしれません


そんなことを想像すると

先の未来の世界が

どんなものかを気にせず


穏やかでいられるような気がします




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